文字と書のあゆみ

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文字と書のあゆみ ⑫最古の漢字 — 甲骨文(こうこつぶん)

文字と認めるには文章が記せる事(つまり文字列)が必要で、今は3300年前・殷(いん)の甲骨文が最古の漢字とされています。1889年に王懿(い)栄、劉(りゅう)鉄雲が発見、後に河南(かなん)省安陽で大量に出土。亀甲や牛の肩胛(けんこう)骨等の...
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文字と書のあゆみ ⑪最古の漢字は?—文字と非文字

書の歴史は甲骨文(こうこつぶん)から語られる事が多いようですが、突然これが出現? 近年発掘が進み、日中の学者間で意見の違いも出ています。文字か否か基準は・記号に対応する音がある。・単独でなく、文字列を作る。以下は刻画(こっかく)符号と呼ばれ...
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文字と書のあゆみ ⑩未解読の文字—歴史の謎を 解くか?

突如滅んだ2つの文明、インダスとエーゲ海。洪水・津波か異民族侵入説も。インド、パキスタン出土の4000〜5000年前の印や看板には、右から左へ読んだとされる記号。文字か否かを含め研究中。クレタ島出土の粘土円盤にラセン状に並ぶ線文字A。象形で...
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文字と書のあゆみ ⑨古代文字解読—ロゼッタ・ストーン

いつ漢字が登場? 後でたっぷりと。古代エジプト文字も歴史の荒波で担い手消滅。光はナポレオンのエジプト遠征。兵が掘出した一メートル余の石に、聖刻文字(ヒエログリフ)、民衆文字、ギリシア文字が。ギリシア文字は読めるため内容が分かります。王名を手...
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文字と書のあゆみ ⑧消えた担い手— 楔(くさび) 形文字

約5000年前から西アジアで広く使われた楔形文字。3000年前誕生のアルファベット。共に1000年間使われながら、アラム語アルファベットなどが主流に。便利さだけではありません。大帝国の崩壊、伝統的学術の断絶などで、楔形文字を継ぐ世代が千年程...
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文字と書のあゆみ ⑦ギリシア文字、ローマ字の誕生

右から左へ書かれたフェニキア文字。学んだギリシア人は左から右へ方向を変え、2500年前にはローマ人がラテン文字(ローマ字)を生んでいます。始めは大文字だけ、語の分かち書きはなし。2000年前に小文字ができ、書きやすくなりました。クレオパトラ...
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文字と書のあゆみ ⑥アルファベットのルーツ

古代エジプト文字は意味だけでなく、表音機能も加わり、簡略になって、南や地中海東岸へ拡大し、原シナイ文字が登場。「ア」の音は牛頭で表されましたが、下の図(原シナイ文字)を上下逆にすると「A」が出現!象形文字がアルファベットの遠い祖先である事を...
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文字と書のあゆみ ⑤紙(ペーパー)の語源は?

エジプトでは5300年前の王名を記した文字が出土。象牙札に刻まれた象形文字は後に聖刻文字(ヒエログリフ)に。土器上の文字は筆記体の神官文字、更に崩した民衆文字も登場して、三種が儀礼と実用など目的別に使われていたようです。煤(すす)と樹液のイ...
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文字と書のあゆみ ④原楔形文字から楔形文字へ

粘土板に葦(あし)ペンで小さな形を残すのは、むずかしい?三角や釘形のペンを押し付ければ便利に違いなく、楔形文字はこの方法から生まれたようです。言葉の意味を表わす役割に、音を表す機能も加わって、どんな言葉も表せるようになっていきました。その結...
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文字と書のあゆみ ③原楔形文字の登場

文字は5300年前、メソポタミアで生まれました。約一万年前、この地で農耕が始まり人が増え、やがて複雑な社会=都市が出現しました。出土する粘土板文書の多くは、都市行政・運営の記録である事が、都市化と文字の関係を物語っています。絵文字は楔(くさ...