文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ㉒木簡―漢代の実用書 人類三大発明の一つとされる紙。後漢の蔡倫(さいりん)製造説も、前漢の出土品より改良説に。しかし紙は後まで高価でした。歴史に残す為の碑や刻石の外、実際に書かれたのが竹簡や木簡でした。㊀は三角柱の觚(こ)と呼ばれる敦煌出土の木簡。収筆の切れ味が... 2025.08.13 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ㉑碑と刻石―漢代隷書 右は漢碑最後の華とされる曹全碑。左は風化した約20センチの字が入れ乱れる開通褒斜道(かいつうほうやどう)刻石。難所に道を開いた功で岩壁に刻まれ、苔むして忘れられ、1128年後に発されたものの、又苔に。清代、嵐の後に姿を現わして世に知られた書... 2025.08.13 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑳漢―隷書の黄金期 秦代に篆書の簡略化から出発した隷書。漢では古隷を経て、様々な書風が開花。㊀は、前漢と後漢の間、新(しん)の萊子候刻石(らいしこうこくせき)。古隷から八分(はっぷん/近隷)への途上にある書。㊁は隷書の典型とされる礼器碑で、筆の開閉と波打つリズ... 2025.08.13 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑲どんな筆で書いた? 写真は紀元前8~3世紀、楚(そ)の筆。兎の毛、木軸、長さ約20センチ。18回で紹介した篆書もこんな筆で?漢になると、四つ割の木に毛を挟み、根元を麻糸と漆で固めた筆も出現。新石器時代4500年前の彩陶には、写真のように筆で描かれたと思われる文... 2025.08.13 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑱篆書から隷書へ—速書 文献にあっても謎であった秦の隷書が1975年秦墓より出土。写真の竹簡を見ると筆路が単純になり速書に便利。次の漢代・紀元前2世紀では更に加速した古隷も出現。社会が複雑になり、下級役人の徒隷が多くの文書を記す必要に迫られたようで、隷書の名もここ... 2025.03.25 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑰文字の統一—小篆と筆の改良 紀元前221年、秦が諸国を統一し、文字と貨幣・長さ・重さの基準も制定。李斯(りし)が小篆、蒙恬(もうてん)が筆の製作と伝わりますが、鹿毛と木軸で改良したようです。甲骨文から1100年後の小篆。大篆の代表とされる秦の石鼓文(紀元前4~5世紀)... 2025.03.24 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑯様々な金文--地方差、肉筆も 周が衰え紀元前770年からの春秋戦国期になると各地で多様な金文が出現。図Ⅰは装飾的な鳥虫(ちょうちゅう)書で、春秋期、南方の「越王勾(鳩)践」と刻まれた剣の銘。図Ⅱは戦国期北方中山国の懸針篆(けんしんてん)と呼ばれる鋭く精巧な刻字です。布や... 2025.03.24 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑮名品が飼葉桶? 金文は、次第に大きさ・形が揃う方向に。西周後期2800年位前の虢季子白盤(かくきしはくばん)は発見時、何と宿駅の馬の飼葉桶にされていたとの事。鋳込まれた字は整い、字間行間の広さも実に効果的ですね。(参考:大阪府立弥生博物館『世界の文字の物語... 2025.03.24 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑭器も金文も重厚な名品 高さ102㎝、153㎏余の大盂鼎(うてい)。周(紀元前11世紀後)を代表する青銅器で、盂(う)に命じた重責の心構え291字が鋳い込まれ、2字を合わせた合文「玟」=文王も見られます。製造法は、皮に字を彫り粘土を密着させて、曲面の鋳型を作った説... 2025.03.24 文字と書のあゆみ
文字と書のあゆみ 文字と書のあゆみ ⑬図象銘(ずしょうめい)と金文(きんぶん) の 謎 殷末〜秦漢(約3000〜2000年前)で青銅器等の金属に鋳込まれたり彫られた文字が金文です。殷には甲骨文初期と同時代の図象銘(文字を含む形も)もあり、何を示すマークか検討中です。殷末に何故か短文の金文が急に出現し、殷を倒した周(しゅう)は王... 2024.06.08 文字と書のあゆみ